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いらっしゃいませ、welcome to my blog! Author:やさぐれ猫 

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| 2019.02.04 Monday | - | - |

Club Bad Apple 3
00:15

踊り狂う群集を抜けて、カウンターに腰掛けた。

少し汗ばんだ髪をかきあげる。バーテンが注文をたずねるのが遠くに聞こえた。


「カクテル・・・ひとつ」

三角の細長いグラスにオレンジと赤のカクテルが注がれた。

一気に半分程度のどに流し込む。

想像していた通りの味に、少し安心する。

踊った火照りもあわせて、顔が焼けるように熱くなった。

 

ほっとしたと同時に、さっきの電話とやつの顔が浮かんだ。

今頃知らない女と踊ってるんだろう。

無力だ、と思った。

どこにいるのかもわからない。

軽く酔いがまわり、また涙がにじんできた。

「あー」とつぶやきながら突っ伏す。

 

「元気ですか?」


若い男の声がした。

元気ですか? 変な日本語・・・。

軽く目を上げる。

すると、金髪に緑のキャップをかぶった兄ちゃんが壁によりかかって立っていた。

見覚えがあると思い記憶をたどると、

さっきまでディスクを回していたDJと一致した。

 

「元気じゃない・・・見りゃわかんでしょ・・・。」

無力感に襲われて、答えるのも面倒だった。


What’s wrong with you?

英語だった。

少し驚いて男を見定めると、そいつはピッとグラサンをあげた。

わりに若く、まだ二十代初めに見える。

アジア系の顔をしていたが、日本人とは少し違う感じがした。

 

「日本人じゃないの?」

「うん、I’m KoreanG-dragonって呼ばれてる。」

日本語も少し話せて、聞き取りも出来るみたいだった。

音楽が好きで、暇だからここでたまに回していると言っていた。

泣いていた理由は、みじめで言いたくなかった。

でも誰かに聞いて欲しいような気もした。

 

「わかるかな・・・」

「何?」

「浮気されたの。」

「え?」

I found that my boyfriend is going out with another girl.

彼は少し驚いた顔をした。

Really?

こんな話をしている自分がなんだか恥ずかしくなり、うつむく。


「うん・・・」

「そっか・・・」


こんな知らない人に、私は何を話しているんだろう。

しかし、酔っ払ったくやし涙は、我慢というものを知らなかった。

ぽろぽろと、頬をつたう。


「バカみたいだよね・・・」


本当に。バカみたいだ。

一人で。

「そんなこと、ないよ。」

少しの沈黙の後、そっと頭に手が置かれた。

「あなたは悪くない。」

 

もう涙が止まらなかった。

わしゃわしゃとなでられる。子供でもあやすように。

「忘れなよ、そんなやつ。」


| 2010.01.31 Sunday | ジヨン夢小説 Club Bad Apple | comments(0) |

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| 2019.02.04 Monday | - | - |
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